雨野 千晴
私と次男のゲーム&スマホ問題、その後……

以前にこの連載で、ADHD脳タイプ仲間の次男が夜中にゲームをしていて、大バトルになった話を書かせていただきました。「ゲーム依存」「スマホ依存」は子どもだけでなく、大人も陥りがちですよね。今回は、私と次男のバトルのその後についてです。
「ゲームとスマホをやる時間を決めて、使わない時間は私が預かる」という約束で一時休戦となっていたのですが……実は、あの後にまたバトルが再開となってしまいました(泣)。なぜかというと、そもそも自分自身の物の管理や整理整頓が苦手な私。人の持ち物を決まった時間に預かって、見つからないようにしまっておくなんて、とってもハードルが高いことだったんです。物の扱いが雑、隠しておくのを忘れる、隠した場所も忘れる……。一方、次男もADHD脳タイプ。「やりたい!」ことにはとことん貪欲。
と、いうわけで、隠し場所が一瞬にして次男にバレて、彼はこっそり私に見つからないようにゲームもスマホも使いまくっていたことが発覚しました!
犯人が残した黒い証拠
なぜ発覚したかというと、次男もすぐに尻尾を出すうっかり仲間だから(笑)。ある日、夕食後に「ちょっと小腹がすいたな!」とおにぎりを作りはじめた次男。「よく食べるね~!」なんていいながら私はお風呂に入りました。お風呂から上がって部屋に戻ると、なんだか室内に違和感……。ゲームとスマホを隠してある、押し入れのふすまがちょっと開いている……。そして! その前になにやら黒いモノがひらりと落ちている。
これは……⁉ そう、ゲームとスマホ強奪の犯人が落としていったおにぎりの海苔の切れ端でした(笑)。またやられたというよりも、「え、そんな分かりやすい漫画みたいなヒントある?」と、思わず笑ってしまいました。
そんなわけで、ついに我が家はスマホとゲームを入れるための小型金庫を買いました。ゲーム・スマホ熱で次男が金庫を突破する日も来るのかどうか……。
考えても、無駄なこと
さて、笑い話のように書いたこの出来事。「こんなに『ダメ』といっていることをここまでやってしまうなんて、将来困ったことにならないのかな……」と真剣に悩んだ時期もありました。でも、それってまだ起こってもいないことを妄想して、勝手に心配になっているに過ぎないんです。
子どもが将来、道を踏み外さないか、不幸になってしまわないかという心配——その将来への不安はきっと、なにかを禁止することや、罰したり責めたりすることで防げるものでもないのかなと。そんなふうに追い詰めても、本人の中の自己肯定感が下がるだけのような気がしました。
勝手に将来を悲観する想像を暴走させて心配するよりも、約束を守るための工夫を一緒に考えていくこと。「いつもあなたのいちばんの応援団である」という気持ちを、子どもに伝えつづけることのほうが大事なような気がしています。




