プレゼント

描く&間違いを探す「龍の鏡像クイズ」に挑戦!

Dr.朝田のブレインエクササイズ!

メモリークリニックお茶の水理事長 朝田 隆

今月は、2024年の干支「辰」にちなんで龍のイラストからの問題です。鏡に写った「鏡像」のイラストを見比べる問題に取り組んで、脳を刺激しましょう。

脳内の複数の部位を刺激しながら注意力・集中力・記憶力も必要になる鏡像問題

2024年の干支は辰。辰年は、大きな変革が訪れる激動の年といわれています。今回は、想像上の生き物である「龍」をテーマに、鏡像の二つの問題に取り組んでみましょう。

龍の鏡像クイズ

[あさだ・たかし]——筑波大学名誉教授。1982年、東京医科歯科大学医学部卒業。同大学神経科、山梨医科大学精神神経科講師、筑波大学精神神経科学教授などを経て現職。数々の認知症の実態調査に関わった経験をもとに、認知症の前段階からの予防・治療を提案している。著書に『その症状って、本当に認知症?』(法研)など多数。

一つ目の問題です。左の龍のひげを、右の龍と鏡像になるように描き加えてください。一見簡単なように見えて、実はとても難しい問題です。

人間の脳は、複雑な問題を考えたり、注意を払いつづけたりすることを面倒に感じます。この問題も、鏡像という前提が面倒になり、右側のイラストに描かれている龍のひげと同じように左側に描いてしまった人がいるのではないでしょうか。

鏡像の問題に取り組む時は、描きたい部分であるひげを続けて一度で描く「ひと筆描き」をしないほうがいいでしょう。今回の問題の場合は、ひげの先端、つけ根、カーブの始点など、ひげを描くうえでポイントになる3~4点を選んで左側のイラストに点を打っていきます。その後、打った点を線でつなげていくことで、比較的らくに鏡像のひげを描けるでしょう。

鏡像を踏まえながらひげを描いている時、脳の前頭葉、後頭葉、そして頭頂葉が活動しています。さらに、手を動かす際に指令を出す運動野、手の運動を調整・操作する補足運動野の働きも刺激しています。ひげを描くだけでも、脳内では多くの部位が刺激を受けているのです。

二つ目の問題は間違い探しです。三つの選択肢を見ながら左右の絵を見比べて、不自然なところがないかをチェックしてください。

答えは次ページです。

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