株式会社HLコーポレーション 営業部 友部 崇さん
3年間で販売数が20倍!コロナ禍以降の不調に悩む人に機能性パジャマの需要が急増
「寝つきが悪い」「熟睡できない」「目覚めたときに疲れが残っている」といった不調に悩まされている人はいませんか?
コロナ禍以降、生活環境の変化に伴って、体の不調を感じている人が増えています。2021年6月に内閣府が発表した『新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』でも、全世代の33%が「コロナ疲れ」を感じ、世代に関わらず不調が蔓延していることが分かります。さらに、コロナ疲れを世代別に見ると、20代は41%、30代は37%と、若い世代ほど疲労感に悩まされているのです。
そのような背景の中で注目を集めているのが「リカバリーウェア」です。回復を意味するリカバリーと衣服を合わせたリカバリーウェアは、着るだけで疲労回復効果が期待できるアイテムとして、国内はもちろん海外でも注目を集めるキーワードとなっています。今回は、世界で初めてリカバリーウェアを寝具のパジャマに応用した、株式会社HLコーポレーションの友部崇さんにお話を伺いました。
「リカバリーウェアが注目を集めるようになったのは、いまから10年ほど前のことです。当初はアスリートなど、専門性を追及する人たちに活用されていたリカバリーウェアですが、いまでは一般の方々にも浸透したと感じています」
友部さんが所属するHLコーポレーションでは現在、『リフランス』というブランドでリカバリーウェアを展開しています(リフランスは「Life」と「Balance」を合わせた造語)。比較的高額なリカバリーウェアの市場において、リフランスは2019年の発売開始から2年半ほどで販売数3万枚を超え、業界でも評判となっています。
「コロナ禍によって自宅で過ごす、巣ごもり需要が増えたことも後押しとなりました。自宅でリラックスして過ごしたいというニーズと合ったこともありますが、それまでなかった“パジャマ”をリカバリーウェアに選んだこと、さらにはエビデンスが存在する素材を生かした高品質の製品であることが、高い評価をいただいている理由だと思います」
友部さんが話すように、睡眠の質と健康には密接な関係があります。良質な睡眠は体調の回復をはじめ、脳の疲労回復や認知機能の維持にも影響を及ぼす大切な時間であることが分かっているのです。
健康を維持するうえで大切な時間といえる睡眠時間。友部さんは、良質な睡眠を得るために寝具選びの大切さを普及させたいと話します。
「ある調査によると、就寝時に着用する寝具としてスウェットが約半数を占めているそうです。寝具はスウェットというイメージが定着している一方で、健康意識が高い方たちの間では、高い吸水性や寝返りのうちやすさから、パジャマの有用性が見直されています。コロナ禍をきっかけとして、健康と睡眠の関係に対する意識が高まっていると実感しています」
寝具としてパジャマへの回帰現象が見られる中、良質な睡眠に導く寝具として高い機能性が期待できるリフランスが注目を集めています。その期待に応えるように、リフランスを着用した約8割の人が、健康効果を体感しているそうです。
進化するパジャマ「リフランス」は大学で学術研究も行われ今後の研究成果に期待大!
「私たちがリカバリーウェアとしてパジャマを選んだのは、5年前の2017年です。当時、小島衣料は新規事業の芽となる素材を探し求めていました。ある展示会で知った生地素材の血流促進作用を現場で目の当たりにしたのが、リフランスを開発したきっかけです」
5年前にHLコーポレーションの石黒社長が出合ったのが、「プラウシオン」という生地素材です。どのような特長がある素材なのでしょうか。
「シリカやトルマリンなど数種類の天然鉱石から作られるプラウシオンは、ミネラル混合体と呼ばれる素材で、開発は1990年代にさかのぼります。研究と検証を続けて改良を重ねたプラウシオンは、遠赤外線を発して自律神経(交感神経と副交感神経)のうち、副交感神経に作用するとされています」
友部さんが指摘する自律神経とは、意志とは関係なく働く神経で、呼吸や体温調節、発汗などは自律神経の働きによるものです。自律神経には活動的な交感神経と休息時に優位になる副交感神経があります。副交感神経が優位になると、以下のような作用が働きやすくなります。
●血管が拡張する
●血圧が下降する
●筋肉が弛緩する
●発汗が抑制される
●脈が遅くなる
この中でも睡眠の質と特に関係するのが、副交感神経が有意になることによる血管の拡張作用です。良質な睡眠は、体の深部体温が下がることが必要です。血管の拡張に伴って血流がよくなると、手足などの末端から効率よく体内から放熱され、深部体温を下げることができるのです。
「副交感神経が優位になると、血流の改善のみならず、筋肉の緊張がほぐれやすくなります。リフランスのパジャマには、天然繊維や生地を染色する過程でプラウシオンをコーティングしています。オンリーワン生地素材のプラウシオンを天然繊維にコーティングすることで、パジャマに機能を持たせることができました。その結果、リフランスのパジャマは「疲労回復や血流改善による安眠」へと導く一般医療機器として、厚生労働省所轄の独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」に届け出ています。
リフランスの睡眠に対する機能性をより明らかにするため、友部さんたちは科学的な検証も始めています。例えば、大学のレスリング部に在籍する男性10人を対象にした試験では、リフランスのパジャマを着用した
際の緊張・不安緩和作用が示唆されています。今後もさらなる検証を重ねることで、リフランスの効果を科学的に検証していくとのことです。
「睡眠の質の低下に伴う不調は自覚しにくいので、原因不明の不調を抱えたまま悩んでいる人は多いと思います。そのような方々にこそ、リフランスのパジャマを試していただきたいです。今後もリフランスのブランドを通じて、睡眠と健康の大切な関係がより広まるように務めていきたいと思います」