家族が集まる年末年始!彩り豊かな腎臓病食でお正月料理を楽しもう
年中行事で、一年の始まりとして特別な意味を持つのがお正月です。彩り豊かな料理は、家族や親戚が集まるお正月の楽しみの1つといえます。
たんぱく質や塩分、カリウムなどの摂取量に配慮しなければならない腎臓病食は、質素な食事というわけではなく、食材や調理法の工夫で、ごちそうも楽しめるのです。
今回ご紹介するのは、ユズの香りがさわやかなお雑煮と、だしをたっぷりきかせたお煮しめ、さっぱり味のサケのマリネ、デザートにうれしいフルーツ入りきんとんです。
家族みんなでいただけるお正月料理を作りながら、元気に新年を迎えましょう。
正月料理の顔 ユズ香るお雑煮
《材料(1人分)》
モチ…2切(100㌘)
コマツナ…40㌘
ニンジン…20㌘
ユズ(皮)…少々
だし汁(コンブやかつおぶし、煮干しなど)…150㍉㍑
しょうゆ…小さじ1/2(8㍉㍑)
《作り方》
❶モチは食べやすい大きさに切ってゆでる。または焼く。
❷コマツナはゆでて水に取り、3㌢大の長さに切る。
❸ニンジンはウメの花型で抜いてゆでる。
❹だし汁を温め、沸騰したら火を止めてしょうゆを加える。
❺おわんにだし汁を入れ、①、②、③を盛り、ユズを散らす。
ポイント!
だし汁はできるだけ手作りしましょう。だしを濃くすれば、しょうゆの量を減らした薄味のお雑煮でも十分においしくいただけます。だしを取るのがめんどうな場合は、麦茶ポットなどに頭と腹わたを取った煮干しやコンブなどと水を入れて半日から1日置くとできる「水だし」がおすすめです。
さっぱりおいしい サケの祝いマリネ
《材料(1人分)》
サケ(切り身)…80㌘
片栗粉…適量
油…大さじ1
セロリ…40㌘
赤ピーマン…20㌘
タマネギ…40㌘
セルフィーユ(あれば)…少々
🅐 酢…大さじ1
砂糖…大さじ1
水…大さじ3
《作り方》
❶サケの切り身に片栗粉をまぶす。
❷フライパンに油を引いて中火で熱し、①を両面がこんがりと香りがよくなるまで焼いて火を通す。
❸セロリ、赤ピーマン、タマネギはゆでて粗みじん切りにする。
❹小なべにⒶを入れて弱火に軽くかけ、砂糖を溶かす。
❺容器に④を入れ、②、③を入れて味をなじませてから器に盛り、セルフィーユを飾る。
ポイント!
小麦粉ではなく、たんぱく質を含まない片栗粉をまぶします。冷蔵庫で2~3日保存することもできるので、作り置きをしても便利です。
素材の味を楽しむ 彩りお煮しめ
《材料(1人分)》
焼き豆腐…1/4丁(80㌘)
ゴボウ…50㌘
ニンジン…30㌘
車麩…1個(4㌘)
サヤエンドウ…16㌘
クリの甘露煮(市販品)…2個(20㌘)
だし汁…1/2カップ
しょうゆ…小さじ1
《作り方》
❶ゴボウとニンジンは皮をむいて拍子切りにしてゆでる。
❷車麩はゆでてから半分に切る。
❸サヤエンドウはスジを取ってゆでる。
❹だし汁で焼き豆腐と①、②を煮て、半日ほどおいて味をなじませ、仕上げにしょうゆを加えて煮含める。
❺④を器に盛り、半分に切ったクリの甘露煮と③を添えてだし汁をかける。
ポイント!
じっくりとだし汁に漬けると、うまみがしみ込むので、薄味でもおいしくいただけます。
ビタミンも補給 フルーツ入りきんとん
《材料(1人分)》
サツマイモ…80㌘
クチナシの実(あれば)…1個
砂糖…大さじ2
イチゴ…30㌘
キウイフルーツ…30㌘
《作り方》
❶サツマイモは皮をむき、1㌢幅に切って柔らかくなるまでゆでる。クチナシの実をいっしょにゆでると色よく仕上がる。
❷①を滑らかにつぶして砂糖を加え、混ぜ合わせる。
❸ヘタをとったイチゴと皮をむいたキウイフルーツを5㍉角に切り、②に混ぜる。
ポイント!
イモ類はカリウムの含有量が多い食材です。1㌢幅に切ってゆでることでカリウムが流出しやすくなります。フルーツを加えることで色彩がよくなり、ビタミンをとることもできます。