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人気サロンのセラピストも実践!〝美しい手〟の作り方

皮膚科
植物療法士・セラピスト 大和田 恵さん

きれいな手を作るには「皮脳同根」の考えが大切と経験から実感

[おおわだ・めぐみ]

宮城県生まれ。調理師を経て大手エステサロンに勤務した後、植物療法の第一人者・森田敦子氏のもとで12年間、植物療法を学ぶ。2013年、東京の西麻布にプライベートサロン「Mjapan」を開く。植物療法を中心に経絡やリンパマッサージ、食事指導、サプリメントを駆使した健康サポートを提供している。

私は調理師としてホテルなどに勤務した後、エステティシャンになりました。ところが、激務と人間関係のストレスから体調をくずし、アトピー性皮膚炎や気管支喘息を発症してしまいました。子どもの頃から健康的に過ごしていた私の肌は真っ赤になり、お化粧もできないほど症状が悪化してしまったのです。

すっかり自信を失い、毎日うつむいて過ごしていた私が出合ったのが、ハンドマッサージでした。さらに、植物療法(ハーブや薬草、精油を使って健康や美容に役立てる自然療法。フィトセラピー)を応用して自然治癒力を高めることで、心と体を整えられたのです。以後は、植物療法士としての資格を生かした独自のセラピーとハンドマッサージで、お客様の〝健康美〟作りのお手伝いをしています。

振り返ってみると、私は幼い頃から誰かをマッサージして喜んでもらうことが大好きでした。祖父の背中をマッサージしたり、母親に小顔マッサージをしたりしていたことを覚えています。私がマッサージをすることで家族が喜び、笑顔を見せてくれる時間が大好きだったのです。いま私がハンドマッサージの世界に携わっているのも、自然な流れだったのかもしれません。

かつて私がアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルに悩まされた原因として、大きなストレスがありました。「皮膚には心のつらさや苦しみが現れる」ことを実感している私は、お客様の外面的なケアにとどまることなく、内面的なケアも行うようにしています。

「皮脳同根」という言葉をご存じでしょうか。文字どおり、皮膚と脳は根本が同じという意味です。皮脳同根は、私が日々実践し、今後さらに深化させていきたい世界を表現している言葉です。皮膚に心地よく感じるものは、脳にとってもよい刺激といえます。一方で、脳をストレスから解放させてあげることも、健康な肌作りには欠かせません。

主婦湿疹(手湿疹)をはじめ、ダメージを受けた肌でも、適切な手法と、脳に心地いい刺激を与えるハンドマッサージを実践すれば、くすみやしわのない透明感のある肌を手に入れることができます。ハンドマッサージによって肌の調子が回復していくと、気持ちが晴れやかになっていきます。その結果、心も満たされて、よりきれいな肌になっていくという好循環が生まれるのです。

手は私たちが生活するうえで毎日使い、眺める機会も多い部位の一つです。性別や世代にかかわらず、手が健康かどうかは、精神面にも大きな影響を与えます。ハンドマッサージによって手の健康を取り戻したお客様の中には、「人生が変わった」と表現される方もいらっしゃるほどです。

肌と肌を触れさせて心と体のめぐりを整えていきましょう

大和田流ハンドマッサージ①

私が実践しているハンドマッサージの主なポイントは、「想いを込めて肌に触れること」「ぬくもりのある手で触れて、めぐりをよくしてあげること」です。ハンドマッサージは、機器などを使うのではなく、肌と肌を通して触れさせることが大切です。頭をなでられたり、肩や背中を軽くたたかれたりして励まされると心が落ち着くように、肌と肌の触れ合いは心の充足感につながります。皮膚が温められると血流もよくなるので、老廃物の排出を促す効果も期待できます。

ハンドマッサージはご夫婦やパートナーどうし、友人どうしで行うのはもちろん、一人で実践してもかまいません。今回は、一人でも簡単にできる「大和田流セルフハンドマッサージ」をご紹介したいと思います。

簡単にできる代表的なハンドマッサージとして、グーパーマッサージと手首マッサージがあります。職業にもよりますが、毎日使っているように思える手も、実は手のひらや指の一部しか使っていないことが多いのです。この2つのハンドマッサージで、ふだん使っていない部分の筋肉をほぐしてあげましょう。

さらにステップアップしたい方におすすめしたいのが、①流す、②回す、③押す、④流す、という4つのステップで行うハンドマッサージです。手の周辺の血液やリンパ液の流れをよくするだけでなく、全身の〝めぐり〟を整える効果も期待できます。いずれのステップも、気持ちを込めながら優しく手に触れてあげることが大切です。

ハンドマッサージはいつでもどこでもいつからでもできます

大和田流ハンドマッサージ②

私は現在、40代後半です。いわゆる〝アラフィフ〟世代である私自身も、ハンドマッサージを実践しています。大きなストレスに悩まされていたときはアトピー性皮膚炎で真っ赤になっていた手も、いまでは多くの人から「きれいな手ですね」「うらやましいです」と、褒めていただけるようになりました。

ハンドマッサージを実践してまず気づくのは、手の肌ツヤが増すことです。血液の流れが悪く、どす黒くなっていた手が、ハンドマッサージによって血色がいいきれいな肌になったと喜ばれる方も少なくありません。「私ってこんなにきれいな手だったの?」「ほんとうにこれが自分の手?」と驚かれ、自分への自信を取り戻された方も多くいらっしゃいます。

ハンドマッサージは、いつ、どこで実践してもかまいません。疲れを感じたときや、ちょっと時間が空いたとき、入浴時などのリラックスしているときに試してみてください。人の手には「手当て」という不思議な力があります。ハンドマッサージで心が満たされるようになれば、「心身一如=心と体はつながっている」ことを実感できるはずです。
 

この記事は「健康365」2019年4月号に掲載されています。