HUROM株式会社 セールス&マーケティングチーム 藍森 由香さん
栄養素をそのまま残した「低速搾汁」で作るジュース
『健康365』や『365カレッジ』をご覧の皆様は、どのような目的で野菜や果物をとっていますか?食物としてのおいしさはもちろん、摂取できる栄養素や色鮮やかな彩りなど、その目的はさまざまですが、多くの野菜や果物には各種ビタミンをはじめ、ポリフェノールやリコピンといった抗酸化作用を発揮する抗酸化物質、食物繊維などが豊富に含まれています。「野菜と果物をいただくと健康になる」という意識は共通していることでしょう。
野菜や果物を常食することによる健康効果は、科学的な見地からも確認されています。国立研究開発法人・国立がん研究センターがん対策研究所が「予防関連プロジェクト」の中で発表した疫学調査の結果によると、野菜と果物の摂取量は認知症のリスク低減と関連することが確かめられています。
健康維持のために野菜と果物の摂取は欠かせないものの、成人男女に必要な1日あたりの野菜の量は350㌘、果物は200㌘とされています。慌ただしい毎日を過ごす人にとって、調理の準備は容易ではありません。そのため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアには、多くのメーカーによる野菜や果物のジュースが並んでいます。
市販のジュースを利用する人が多い中、「ひと手間かけて、より栄養価の高いジュースを飲みたい」という意識を持つ人たちが利用しているのがジューサーです。ひと口にジューサーといってもさまざまな種類があり、量販店に足を運んでも選択肢の多さに悩んでしまうかもしれません。そのような方に選択肢の1つとしておすすめしたいのが、「スロージューサー」です。
スロージューサーを使ったスロージュースの魅力について、スロージューサー界のパイオニア企業・HUROM株式会社の藍森由香さんにお話を伺いました。
「スロージュースとは、その名のとおり、ゆっくりと時間をかけて搾汁するジュースです。私たちHUROM株式会社は、韓国のソウルと釜山近郊のキメに本社があるスロージューサーのメーカーで、1974年に設立しました。『人間も自然界の一部』と考えている私たちは、自然に育まれた野菜や果物をそのままいただくことが健康の原点と考え、その想いをスロージューサーに込めて普及に努めています」(藍森さん)
今でこそスロージューサーの製造には多くの企業が参入していますが、同社がスロージューサーの製造に取り組んだ半世紀前は、スロージュースの概念すら存在しなかった時代。スロージュースの必要性を提案しつづける背景には、どのような理由があるのでしょうか。
「野菜や果物に含まれる栄養素をそのままいただくには、搾汁の際に野菜と果物にかかるストレスを最小限にとどめる必要があります。この行程は、金属刃を使わない『低速搾汁』によって、ゆっくり搾汁することでのみ可能になります。半世紀前に弊社の創業者が考案した『低速搾汁』のコンセプトは今も色あせることなく、私たちにとってのコアコンセプトになっています」(藍森さん)
スロージュースの栄養価の高さは科学的にも実証
市場に多くのスロージューサーが並ぶ中、HUROM社のスロージューサーにはファンが多いことでも知られています。芸能人やスポーツ選手のほか、医学的な見地から高く評価する医師もいるほどです。愛用するユーザーが多い背景には、同社のスロージューサーに健康効果を実感できる高い機能性があることにほかなりません。そこで藍森さんに、HUROM社製のスロージューサーの機能性を3点に絞って伺いました。
ポイント①:食材を切り刻まないため、栄養素を効率よく摂取できる
一般的なジューサーは、金属製の刃によって野菜や果物を切り刻むため、細胞壁が破壊されてしまいます。スロージューサーで作ったスロージュースは野菜や果物の細胞壁が壊れずに残っているため、栄養素をそのまま摂取できます。例えば、スロージューサーを使ってトマトを搾汁すると、高速ジューサーと比べてビタミンCの含有量は1.7倍、リコピンの量は2倍にもなります。
ポイント②:熱を加えずに搾るため、酵素やファイトケミカルを効率よく摂取できる
酵素とは、消化・吸収・代謝・免疫など、体の中で起こるさまざまな化学反応の触媒となるたんぱく質です。生命活動を維持するうえで欠かせない存在といえますが、年齢を重ねるにつれて減っていくため、外から補給する必要があります。
酵素は野菜や果物に多く含まれますが、熱に弱く、40℃以上で破壊されてしまう短所があります。加熱調理された食品から摂取するのが難しいため、野菜や果物の酵素を十分に摂取するには、搾汁時に熱を発さないスロージューサーを使うのが理想的といえるのです。
ファイトケミカルは、植物の色素成分が中心となる栄養素です。優れた抗酸化作用を発揮し、体の中で過剰になった活性酸素を除去するなど、老化を防ぐ働きがあるとされています。スロージューサーを使った搾汁は、ファイトケミカルも効率よく残すことができます、例えば、スロージューサーを使ってブドウを搾汁すると、高速ジューサーと比べてポリフェノールの含有量は3.6倍、フラボノイドの量は2.8倍、アントシアニンに至っては、19.6倍にもなるのです。
ポイント③:水分を加えないため、素材のおいしさを直接感じられる
ミキサーを使ったジュースは水や氷、牛乳などの水分を加えて作るのに対し、スロージューサーは新鮮な野菜や果物の水分だけを搾汁することができます。野菜と果物のおいしさをダイレクトに感じながら栄養素を丸ごといただくこともできるので、飲んだ後の満足度が高くなります。
搾汁後の酵素量を比較した実験結果に驚き!
HUROM社の取材を通して驚かされたのは、同社のスロージューサーの特長である「低速搾汁」の威力でした。藍森さんのご協力のもと、HUROM社のスロージューサーと一般的なジューサーを使って搾汁したジュースに含まれる酵素の量を比較してみました。
藍森さんによると、搾汁後のジュースにオキシドールを混ぜると一定の酵素が反応してジュースが泡立つとのことでした。その泡立ち具合によって、ジュースに含まれるおおよその酵素の量が分かるのです。そこで、市販の野菜ジュースとHUROM社のスロージューサーを使って搾汁をしたジュースに、同量のオキシドールを加えてみました。
その結果は衝撃的でした。HUROM社のスロージューサーで搾汁したジュースはオキシドールと勢いよく反応し、試験管からあふれ出てしまったのです。一方、市販の野菜ジュースは無反応。この結果をもってすべてを語るわけにはいきませんが、2つのジュースの間に大きな違いがあることは明らかでした。
野菜や果物をいただくのであれば、含まれる栄養素も最大限にとりたいものです。大地の恵みを最大限にいただくためにも、健康生活の一環としてスロージューサーを1つの選択肢にしてみてはいかがでしょうか。