指関節症・ヘバーデン結節の痛み・こわばりが和らぐ![超時短!指関節ほぐし]

整形外科

アスリートゴリラ鍼灸接骨院院長 高林 孝光

硬くなった指関節周辺の腱と筋肉をほぐす高林式「超時短テク」で痛み・こわばりが軽減

[たかばやし・たかみつ]——東京都生まれ。鍼灸師・柔道整復師。「痛みには必ず原因がある」という治療理念のもと、延べ10万人以上を施術。プロスポーツ選手からの信頼が厚く、治療実績も豊富。最新刊『ひざ痛がウソのように消える!1日40秒×2 ひざのお皿エクササイズ』(CCCメディアハウス)をはじめ著書多数。

ヘバーデン結節(けっせつ)は、指の第一関節が()れてコブ状の結節ができる関節症の一つです。症状が悪化すると痛みやこわばりだけではなく、指関節の変形を伴うことも少なくありません。へバーデン結節という病名は、この関節症を最初に発見した医師の名前から付けられました。

へバーデン結節が起こる明確な原因はいまも明らかになっていませんが、痛みやこわばりの原因には「(けん)」の損傷が関係しています。腱は指の骨と骨、骨と筋肉をつなぐロープのような役割を果たしている組織で、(けん)(しょう)というトンネルの中を通っています。これらの腱や腱鞘が損傷して炎症が起こると、痛みやこわばりを感じるようになります。さらに、腱が縮むことで指関節の隙間(すきま)がなくなり、指関節が摩耗していくと変形の原因になります。その際に、削れた軟骨が周辺の神経に触れることで痛みを起こすと考えられます。

余談になりますが、私がかつて柔道整復師の試験に合格したとき、恩師の整形外科医からこういわれました。「医学の常識は、いつでも(くつがえ)ってしまうもの。医学の世界で常識とされていることに疑問を持ちなさい。非常識とされていることには仮説を立て、自分で検証しなさい」と。患者さんを治療するうえで、永遠に続く常識が存在しないことを私に教えてくれました。

患者さんにとって、いちばんつらいのは「痛み」です。ところが、多くの医療機関では痛みに対して鎮痛剤や湿布薬を処方するだけで、根本的な解決を目指しているとは思えません。その結果、多くの患者さんは痛みを解消できないまま過ごしています。私の接骨院では、患者さんの痛みの部位だけを()ることはありません。全身の骨や筋肉の動きとバランスを見ながら原因を突き止め、適切な施術をしています。

私にとっての治療とは、痛みの悪循環を少しでも早く断ち切り、痛みを根本的に取り除くことです。そこで、痛みの消失を目的とした独自の理論から、瞬時に痛みを取り去ることができる「超時短テク」を開発し、患者さんの施術や指導に生かしています。今回の記事では、ヘバーデン結節の痛みを和らげるために患者さんご自身ができる、指関節症の超時短テク「指関節ほぐし」をご紹介しましょう。

指関節ほぐしをしたら左右の指の長さを比べて長ければ関節周辺がほぐれた証拠

ヘバーデン結節の痛みやこわばりを軽減するには、指関節周辺の硬くなった筋肉と腱を伸ばし、狭くなった関節の隙間を広げることが大切です。まず最初に、両手首の位置を同じくして手のひらを合わせながら、左右の指先の長さを比べてみましょう。続けて、右手の中指で左手中指を押し、10秒間ほど無理のない範囲で反らせてみてください。その後にもう一度、手首の位置を合わせて左右の中指の長さを比べてみましょう。反らした左手の中指が長くなっていれば、関節周辺の筋肉と腱がほぐれて関節の隙間が広がったことになります。

指関節に明らかな変形が見られる場合は改善が難しいものの、「指関節ほぐし」は短時間で指関節の周辺をほぐすことができる有効な方法といえます。ヘバーデン結節は朝の起床時に痛みやこわばりを感じやすいため、毎朝の起床後に実践するといいでしょう。