メモリークリニックお茶の水理事長 朝田 隆
コロナ禍を機に、仕事やプライベートでテレビ電話を使ったやり取りが増えるようになりました。画面越しにものを見る時、左右の位置の判断に困ることはありませんか?今回は、脳の混乱のもとになっている「線対称」からの出題です。
テレビの撮影をテーマにした線対称を考える問題に挑戦して脳に刺激を与えよう
一昨年からのコロナ禍以降、私たちの生活は大きく変わりました。感染の拡大が深刻だった時期は、オンラインで相手と会話をするテレビ電話の利用が世界的に広まりました。私自身も仕事やプライベートでテレビ電話を使う機会が増えているのですが、いまだに引っかかることがあります。それは、モニター画面を見ながら自分の右手を挙げた時に、「モニターの上では自分の手が画面の右側に映るのか? それとも左側に映るのか?」と迷ってしまうことです。若い頃の私は、バックしながら車庫入れをする際にハンドル操作に迷ったことを思い出します。
今回の問題は、まさに私が苦手とするテレビ画面の画像と被写体の関係がテーマです。
線対称を考える
イラストをご覧ください。テレビカメラの前に立つ番組の司会者に、スタッフが手で指示を出しています。司会者はスタッフが指す方向を向きながら、次のゲストの紹介を行おうとしています。さて、視聴者が見ているテレビカメラに映っている画像は、①~③のうちのどれでしょうか。
この問題を解くためには、実際のテレビ画面に映った人の動作を観察してみるのが良いと思います。例えば、総理大臣が外国の首脳と握手している場面を正面から撮った映像を想像してみましょう。
総理大臣が右手を使って相手と握手していたら、テレビの画面上では総理大臣の体の左側に握手する手が映るはずです。テレビを見ているあなたが総理大臣のように右手を使って握手をしてみると、総理大臣とあなたは同じ右手を使っているのに左右が逆転していることが分かるでしょう。
今回の問題を混乱せずに答えるには、登場人物の「右手」と「顔の向き」に注目できるかどうかがポイントです。上の図にある「線対称の考え方」を意識すると、スムーズに解答することができるでしょう。
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