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健康的にやせる秘訣はしっかり食べることです

著者インタビュー

管理栄養士 菊池 真由子さん

[きくち・まゆこ]——大阪府生まれ。武庫川女子大学食物学科管理栄養士専攻卒業。大阪大学健康体育部(現・保健センター)、阪神タイガース、国立循環器病センター集団検診部(現・予防検診部)勤務を経て、厚生労働省認定の健康増進施設に勤務を経て独立。ダイエットや生活習慣病対策など、のべ1万人以上を対象に栄養相談を担当。独自に考案したダイエットメソッドを紹介した『図解 食べても食べても太らない法』(三笠書房)などベストセラーも多い。

私は国立循環器センターや、厚生労働省が認定する健康増進施設などの勤務を経て、2000年に独立しました。自身で考案した独自のダイエットメソッドが評判となり、テレビや雑誌、書籍などのメディアを中心に活動しながら、栄養相談にも携わっています。

30年間、管理栄養士として、のべ1万人以上の食事指導をする中、最も多い相談がダイエットに関する内容です。「健康的にやせたい!」と望む人たちへの指導を通じて実感しているのは、「しっかり食べる人ほど健康的にやせられる」という事実です。

ダイエットを試みるとき、多くの人は「食べる量をできるだけ減らす」という我慢比べになりがちです。私は管理栄養士の立場から、心身ともに大きな負担をかけてしまう「我慢するダイエット」は控えるべきと思っています。

「我慢をせずに実践できて、結果が出やすいダイエット」の答えを求めて研究を続けた私が導き出した結論が、「食べても太らないダイエット」でした。そこで、菊池メソッドとも呼べるノウハウを『食べても食べても太らない法』(三笠書房)という本にまとめて出版したところ大反響。「食べたい」「でも太りたくない」という2つの願いを同時に叶える内容に、多くの方から共感をいただきました。

自粛太りの不安を解消する集大成の1冊です

健康的なダイエットには、たんぱく質とビタミンB群を豊富に含む卵と肉を活用したい

昨年からコロナ禍に伴う自粛生活を続けている人は多いことでしょう。職種によっては自宅でのリモートワークが続いて、運動不足を感じている人は少なくないと思います。

そこで問題になっているのが、いわゆる「自粛太り」です。運動不足のみならず、自粛ならではのストレスから体重が増えてしまう人が増えています。

コロナ禍をはじめ、明るい話題が少ない時代です。おいしいものを食べることは、生活の中で喜びを感じられる貴重な時間といえます。そこで私は、「筋トレはしなくていい。運動もマッサージもなし!おいしく食べてたくさんやせよう!」というメッセージを込めた本を書くことにしました。それが自粛太りを解消する集大成の1冊『食べて、やせる!おうちdeダイエット』です。 

本の中では、ダイエットに関して多くの人が抱く質問に、「こうすればいいですよ」と分かりやすくアドバイスをする形式を取っています。菊池式ダイエットの集大成ともいえる本の評判は上々です。「毎日巣ごもり状態なのに、健康的にやせられました!」と喜ばれている方がたくさんいらっしゃるんです。

では、『食べて、やせる!おうちdeダイエット』の中から、今日から実践できるダイエットのポイントを少しだけご紹介しましょう。

具だくさんの汁物は満腹感を得やすく腹持ちもいい

やせる栄養素をたっぷりとる
「食べるだけでやせる」ためには、“やせる栄養素”をたっぷりとることが大切です。具体的な栄養素として、たんぱく質とビタミンB群が挙げられます。たんぱく質は、食事でとったカロリーを体のエネルギーや体温で燃焼させる働きがあります。ビタミンB群は、糖質や脂肪の燃焼を促して代謝を活発にします。自粛生活を続けている方でも、この2つの栄養素を意識してとるだけで結果が出てくるはずです。

たんぱく質とビタミンB群が豊富に含まれる代表的な食品は、肉類と卵です。肉類は、食べる量と種類、食べる時間に気をつければ、1ヵ月以内に健康的な形で減量効果を感じられるでしょう。

朝食を必ずとる
体重を減らしたいからといって、朝食を抜くのは控えましょう。むしろ、朝食をしっかりとると、健康的にやせることができます。朝食は、1日の食欲をコントロールする大切な食事です。朝食をきちんととることで、無駄な食欲が自然と消えていきます。必要以上に空腹を感じなくなるので、昼食のドカ食いを避けられます。朝食をとる際は、しっかり咀嚼すると食欲が満たされやすくなります。

食べる順番を変える
食べる順番を変えるのも、ダイエットには効果的です。まずは食事の前にお茶を1杯飲んでから、みそ汁やスープ類などの汁物に箸をつけてください。最初に水分をとると、おなかが膨らんで食欲を増進させるホルモンの分泌を軽減できます。食前に飲むお茶の量は、湯飲み茶椀に半分~1杯ほど。汁物は汁を飲むだけでなく、具もしっかりいただくことで、満足感を得られやすくなります。

1杯の「食前茶」で食べ過ぎを防ごう

食事時間は20分以上かける
私は、20分以内で食事を終えてしまう人を「デブ食い」と呼んでいます。逆に、20分以上かけて食べる人を「やせ食い」と呼びます。私たちの体は、食べはじめてから20分程度経たないと、満腹中枢が刺激されません。満腹感の不足は、早食いや大食いの原因になります。太る食事の悪循環を断ち切るには、時間をかけてゆっくりと味わうのがカギです。

大切なのは食べる栄養素
私が提案するダイエット法では、食べる量を厳密に制限しません。食べてはいけないメニューもなく、焼き肉やパスタ、ピザ、お菓子、お酒など、ダイエットをするうえで敬遠されがちな食べ物も、たっぷりとっていいのです。

多くの人がダイエットに失敗するのは、「食べる量を減らすために我慢をするから」です。我慢の反動はリバウンドとして返ってくるおそれがあります。そもそも、「食べなければやせる」という考えそのものが間違っているのですから。

以上は、私が提案している「食べるダイエット」のほんんの一部です。本の中では、「おいしく食べて、たくさんやせる おうちメニューのコツ」や「巣ごもりde 10キロ減!新しいおうちの習慣」など、ダイエットに関するさまざまなノウハウをご紹介しています。健康的なダイエットに成功したい方は、ぜひ手に取ってみてください。

菊池真由子さんの著書
『食べて、やせる!おうちdeダイエット  巣ごもりだけで10キロ減!』(三笠書房)