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スマホを使い過ぎると老け顔やブスになりますよ!

著者インタビュー

中城歯科医院院長 中城 基雄

深刻!実年齢より老けて見える人が増えています

[なかじよう・もとお]——1959年、神奈川県横浜市生まれ。東京歯科大学卒業。日本大学大学院歯科放射線学教室にて歯学博士取得後、神奈川県横浜市鶴見区で中城歯科医院を開院。2003年、鍼灸師の国家資格を取得。東洋医学の知識も駆使する口臭治療専門の歯科医として多数のメディアで活躍。日本口臭学会認定医。

私はこのたび『スマホがあなたをブスにする 歯科医師が教える1日3分でキレイを保つ方法』という単行本を出版しました。この本では、私たちの生活に欠かせないツールとなったスマートフォンの利便性とは対照的に、健康・美容面での落とし穴を専門的な視点から解説し、その対策も紹介しています。

私は口臭治療専門の歯科医師として、15年間で5000人以上の患者さんを診察してきました。おそらく現在おいて、日本国内で最も口臭の患者さんを診ている医師と自負しています。そんな私はこの数年、口臭治療の問診を通じて、2つの気になることがあります。それは、

実年齢よりも老けて見える人が多くなった

口臭治療を専門にしている私でも説明ができない「未知の口臭」が増えている

ことです。

口臭の原因や背景には個人差があり、診断と治療には時間がかかります。そこで私は口臭を引き起こすにおい物質を判定・分析する独自の手法を開発し、多くの患者さんを治癒に導いています。ところがこの数年間、私でも分からない〝未知の口臭〟を発する患者さんが現れるようになったのです。さらに、そういった患者さんの多くが、実年齢よりも明らかに老けて見える〝老け顔〟になっていることも感じるようになりました。

この数年間において「老け顔」「未知の口臭」が急増している原因がどこにあるのか——患者さんたちに生活習慣チェックリストを答えていただいて分析した結果、明らかになったのがスマートフォンの使用時間でした。つまり、「スマホをしょっちゅう使っている」「もうスマホを手放せない」など、いわば〝スマホ中毒〟に陥っている人ほど老け顔になりやすく、未知の口臭を発しやすくなることが分かったのです。

中城医師はスマホの使い過ぎと口臭の関係を発見し、警鐘を鳴らしている

総務省の統計資料によると、2012年には230万件だった「LTE(スマートフォンの主流な通信方式)」の国内契約数は、2017年には1億220万件と、約44倍にもなっています。現在の2023年時点では、さらに多くなっていることでしょう。現在のスマートフォンは多機能を競う時代です。電話機能はもちろんのこと、動画を楽しんだり、仕事や勉強に活用したりするのが当たり前になりました。ほかにも、レストランやタクシーの予約、通信販売、銀行振り込みや株式投資など、さまざまな利用法が可能となっています。高い利便性から私たちの生活に欠かせないスマートフォンですが、その一方で美容と健康にとって大敵であることを発見し、メディアを通じて警鐘を鳴らしています。

一昨年から続いたコロナ禍も終息の域となり、街ではマスクを外して歩く人が増えるようになりました。3年間に渡って続いたマスク生活に終わりを告げる時がついにやって来たのです。それはすなわち、「マスクを取ってあなたの素顔を周囲にさらすこと」を意味します。あなたは現在の素顔に自信がありますか?スマホ生活によって、気づかないうちに老け顔になっていませんか?

スマホの過剰使用でメガ・ギガ・テラの3段階でブスになる!

スマホ中毒の人は、気づかないうちにブスになっているかも!?

私が出版した『スマホがあなたをブスにする 歯科医師が教える1日3分でキレイを保つ方法』では、老け顔をはじめ、スマホ生活によって起こるさまざまな健康・美容面のデメリットを「メガブス・ギガブス・テラブス」という3つの段階に分けて警鐘を鳴らしています。ここでいうブスとは、顔立ちや容姿といった美醜を示す意味ではありません。スマホの過剰使用によって身体に起こる変化を指します。具体的には、口内環境の悪化や骨格の異常、シミやシワ、たるみなどの老け顔を総称して表現しています。では、スマホの過剰使用によって現れる3つの段階の〝ブス〟をご紹介しましょう。

スマホで起こるブスの第1段階(メガブス)=口臭

スマホの過剰使用によって起こるブスの第1段階は「口臭」です。私は口臭治療専門の歯科医として、口臭の有無や変化にはとても敏感です。スマートフォンを手放せないスマホ生活にどっぷり漬かっている人ほど口臭のリスクが高まり、これまで嗅いだことのない未知なる口臭を放つ人がいるのは先に述べたとおりです。スマホ生活による口臭には、①うつむき姿勢が続くことで唾液を分泌する唾液腺が圧迫される、②交感神経の過緊張によって唾液量が減少する、③無言の時間が続くことで表情筋と咀嚼筋が固定され、唾液の分泌が低下する、といった背景があります。唾液には免疫・消化・浄化・抗菌・酸とアルカリの中和をはじめ、多くの役割があります。口内の清潔感を保ち、口臭を防ぐために欠かせない唾液が、スマホ生活によって分泌されにくくなってしまうのです。

スマホで起こるブスの第2段階(ギガブス)=ネコ背

スマホの過剰使用によって起こるブスの第2段階は、「ネコ背」によって起こるさまざまな不調です。歯科医師の私は鍼灸師の顔も持っていますが、ネコ背に伴うブス化は鍼灸師としての視点から導き出した結論です。

あなたがスマホを使う時、姿勢がネコ背になっていませんか? 自分では気づきにくいネコ背の姿勢が続くと、首の骨に負荷がかかって血流の滞りや横隔膜の硬化を誘発します。その結果、呼吸が浅くなり、肩・くびのこりや偏頭痛、手足のしびれ、便秘・胃もたれなどが起こりやすくなります。もちろん、見た目やシルエットの美しさという点でも、ネコ背の姿勢はブスといえるでしょう。

スマホで起こるブスの第3段階(テラブス)=老け顔

私が著書の中で最上級のブスと表現しているテラブスは、多くの人が避けたい「老け顔」に焦点を当てています。私たちの顔の筋肉は、咀嚼筋と表情筋から構成されています。咀嚼筋は食べ物を噛み砕く時に使う顎関節を動かす筋肉で、関節構造を持っています。咀嚼筋は食事のたびに動くので、毎日の生活の中で自然に刺激され、鍛えることができます。

顔の筋肉を構成するもう一つの筋肉である「表情筋」こそ、スマホ生活によってテラブスを招く元凶といえます。筋肉は鍛えるまでには時間がかかりますが、使わないとわずかな期間で衰えていきます。これを廃用性筋萎縮といい、寝たきりになった高齢者などに見られる深刻な現象です。

スマホ生活によるテラブス化も同様で、スマホの長時間使用によって顔面がフリーズ状態になると、口まわり・ほお・あごの表情筋が廃用性筋萎縮状態になります。表情筋は咀嚼筋と違って、意識的に動かさないと反応しない筋肉です。スマホの過剰使用が長期間続いている人は、表情筋が萎縮し、どんどん痩せている状態といえるのです。表情筋の筋力低下は、小ジワ→ほうれい線→肌のたるみ、といった順で老け顔となって現れます。顔の小ジワが目立ちはじめて老け顔対策を考えている人は、コスメやエステの関心だけでなく、今使っているスマホの使用状態も見直してみましょう。

老け顔防止のためにスマートフォンを捨てるのは、現実的に難しいものです。そこで今回の著書では、歯科医師・鍼灸師・東洋医学を習得した3つの顔を持つ私ならではの「中城式・スマホブスにならない最強対策」も紹介しています。いずれも自宅で簡単にできるセルフケアばかりです。健康と美容への意識が高く、スマートフォンが欠かせないという方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。自信を持ってマスクフリー生活に臨みましょう!

中城基雄さんの著書
『スマホがあなたをブスにする 歯科医師が教える1日3分でキレイを保つ方法』大和出版