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「認知機能を見える化」して認知症を防ぐ!脳トレも同時にできる画期的ツール『コグエボ』に注目!

ニッポンを元気に!情熱人列伝
一般社団法人神戸健康大学代表理事、株式会社トータルブレインケア代表 河越 眞介さん

超高齢社会に突き進む日本では、2025年になると約1500万人が認知症とその予備群になると推計されています。次世代へ医療費・介護費の負担を増やさないために欠かせないのが認知症の早期発見。兵庫県神戸市発のベンチャー企業が開発した「認知機能を見える化」するツールが注目を集めています。

5つの認知機能を視覚化して想定される困りごとを未然に防ぐ

[かわごえ・しんすけ]——1961年、兵庫県神戸市生まれ。兵庫県立神戸商科大学卒業。㈱内田洋行、河越木材㈱に勤務後、㈱ケイ・エルハウジングを設立して代表を務める。2009年に㈱ドクタープラネッツ、2014年に一般社団法人神戸健康大学、2015年に㈱トータルブレインケアを設立。

認知症の予防や早期発見に役立つと話題を集めている「脳活バランサーCogEvo(コグエボ。以下、コグエボと表記)」は、「認知機能の見える化」をコンセプトに認知機能のチェックとトレーニングが同時にできる画期的なツールです。「cognitive evolution(認知機能の進化)の略であるコグエボを開発したのは、兵庫県神戸市に本社がある株式会社トータルブレインケア。代表取締役社長の河越眞介さんにお話を伺いました。

「認知機能とは、物事を判断して行動するうえで使われる、脳のさまざまな機能のことです。私たちが普及を進めているコグエボは、認知機能を5つの力(①見当識、②注意力、③記憶力、④計画力、⑤空間認識力)に分け、科学的根拠に基づく12種類の質問と問題にチャレンジすることで、それぞれの認知機能の低下や偏りを簡単に測定することができます」

河越さんによれば、認知症と認知症予備群といえる軽度認知障害(MCI)の境界線は、「日常生活に支障をきたすかどうか」「暮らしの中で困りごとがあるかどうか」だといいます。

「高齢者が日常生活を送るうえで直面する困りごとは、先に挙げた5つの認知機能が低下するほど深刻になります。ほかにも、複数の認知機能が同時に低下することで現れる困りごともあります。例えば、高齢者の転倒やケガは、②注意力と⑤空間認識力がともに低下することで起こりやすくなります」

見当識・注意力・記憶力・計画力・空間認識力のチェックや、12種の楽しいタスクを活用した認知機能別トレーニングもできる

河越さんが指摘するように、もし、あなたのご両親が「うっかりした」という口グセが増えてきたら、②注意力と③記憶力の低下を疑いましょう。「いま何時?」と何度も尋ねてきたら、①見当識と③記憶力の低下、「道に迷った」と何度もいわれたら、①見当識②記憶力③空間認識力の3つが同時に低下していることが疑われます。コグエボは、認知機能の低下に伴って起こる生活上の困りごとを防ぐために大きな役割を果たすと河越さんは語ります。

「コグエボによって測定した認知機能は、5つの認知機能ごとにチャートやグラフで視覚化されます。『父は見当識が衰えてきている』『母は記憶力と空間認識力の低下が著しい』など、5つの認知機能のバランスがひと目で分かるので、それぞれの認知機能の低下によって予想される困りごとの対策を先回りして防ぐことができます。認知機能が低下した高齢者は“失敗”によって認知機能がより低下するといわれています。高齢者の認知機能を守るには、失敗させないこと、そして、できることをいつまでも続けられることが大切なんです」

レーダーチャートやトレンドグラフによって長期的な数値の変化も確認できる

認知機能の低下を防ぐには、コグエボの活用によって困りごとの傾向を把握し、やりたいことをいつまでもできるようにすることが効果的と語る河越さん。コグエボの強みについて、さらにこう話します。

「コグエボは神戸学院大学や金城大学との研究によって、5つの認知機能を高めるトレーニング効果があることも分かっています。そのほか、京都大学、弘前大学、青森大学、藤田医科大学、関西医科大学、国立研究開発法人理化学研究所といった多くの学術研究機関からも高い評価をいただいています」

繰り返して使えば認知機能の基礎数値や経時変化が把握できる

コグエボは、国立成育医療研究センター元医長で、はしもとクリニック経堂の橋本圭司院長と、花まる学習会の高濱正伸代表による原案をもとに、高次脳機能リハビリテーションツールとして開発されました。その後、大学や医療機関・介護施設における研究から、高齢者を対象にした認知機能のチェックやトレーニングにも応用できることが分かっています。河越さんは、急速に変化している日本の社会構造からもコグエボの普及に力を入れたいと話します。

「社会の高齢化が進む日本において、認知症対策は避けて通れません。2020年度中には、日本の人口は3.5人に1人が65歳以上となり、2025年には認知症とその予備群の軽度認知障害(MCI)は1500万人に上ると推計されています。問題の深刻化を防ぐにも、コグエボを通じて認知症の早期発見・早期治療の大切さを伝えていきたいです」

薬局や介護現場などでの導入も進んでいる

そのような背景の中、老人ホームや介護施設の中には、入所者の認知機能のチェックや向上を促すために、コグエボを活用するところが増えているといいます。

「専門的な表現になりますが、コグエボは単に認知機能をチェックするのではありません。繰り返し行うことで自分自身の基礎数値が分かり、実施結果の経時変化が把握できる、動的な認知機能の計測ツールです。経年的な変化だけでなく、日々のストレスや睡眠不足などに影響を受ける認知機能を、期間を空けることなく実施できます。しかも、本人が主体となって使うことができるのです」

働き盛り世代の能力向上やメンタルケアにも効果的!

河越さんの話によると、コグエボの活用法は認知症の分野だけにとどまりません。ほかにはどのような使い方が考えられるのでしょうか。

「コグエボの活用用途は、高齢者の認知症予防や早期発見だけではありません。働き盛り世代の能力向上や疲労防止、メンタルケアにも大きな効果を発揮しています」

河越さんによれば、認知機能は、本来の自分と“いまの自分の状態”を如実に映し出すのだとか。

「自分にとっての特性が分かれば、仕事や生活の中における適切な、もしくは得意なコミュニケーションの方法を見つけやすくなります。結果として、仕事上のストレス低下やパフォーマンスの向上につながると思います」

コグエボを使って本来の自分を知ることで、仕事をするうえでの“気づき”が増えると話す河越さん。ある試みによっても、明らかな結果が出たそうです。

「神戸市内の銀行や自治体職員の部課長クラス67人にコグエボを週に2~3回、1ヵ月間使ってもらいました。5つの認知機能の変化をもとに仕事のしかたを改めてもらったところ、ほぼ全員に疲労感や抑うつ傾向の軽減が認められたのです」

コグエボによる気づきと行動変容をもとにした体調管理は学術的にも確認され、企業のメンタルヘルス部門での活用も始まっているそうです。

「ある物事や行動に対して自分の心と体が喜んでいるかどうかは、脳がきちんと判断してくれます。仕事のほかにも、ダイエットの方法や受験生の勉強法、飲んでいるサプリメントが自分に合っているかどうかといった適合判断にも活用できます。体温計や体重計のように、コグエボが全国のご家庭で毎日利用されることを願っています」

と力強く話す河越さん。認知症の予防や早期発見のみならず、アイデア次第で家族全員が使えるコグエボは、法人向けのほかに個人向けの「コグエボパーソナル」が発売されています。利用料は月額1,500円(税別)です。

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