メモリークリニックお茶の水理事長 朝田 隆
高齢者の約3割が予備群といわれている認知症は、誰にでも発症する可能性があります。「物忘れが増えた」と不安を感じたら、できるだけ早く対策を取ることが大切です。この連載では、認知症の予防に役立つトレーニングを、認知症研究の第一人者として知られる朝田隆先生にご紹介していただきます。
認知機能を鍛えるには脳全体を鍛える推論と顔を覚えるためにある「顔細胞」の刺激が有効
認知機能の低下を防ぐには、脳に刺激を与えることが大切です。今回は脳を鍛えるクイズを2つご紹介しましょう。
クイズ1:ライダーの推論
脳を鍛えるには「推論」を行うことが有効です。推論とは、分かっていない事柄を合理的に考えることだといえます。下の「ライダー」のイラストをご覧ください。自転車で移動するにはおかしいところがあるので、推論して見つけてみてください。間違っている点は、5つ用意しました。人によっては問題ないと判断するかもしれないものもあるので、3つ以上見つけたら合格とします。このクイズでは、脳全体を刺激することができます。
答えと2つ目のクイズは次ページです。