プレゼント

新型コロナ・耐性菌対策に有効な「水成二酸化塩素」

がん治療の進化を目撃せよ!

日本先進医療臨床研究会代表 小林 平大央

安全性と効果抜群の抗ウイルス・除菌・消臭剤「水成二酸化塩素」が世界から感染症を一掃

[こばやし・ひでお]——東京都八王子市出身。幼少期に膠原病を患い、闘病中に腎臓疾患や肺疾患など、さまざまな病態を併発。7回の長期入院と3度死にかけた闘病体験を持つ。現在は健常者とほぼ変わらない寛解状態を維持し、その長い闘病体験と多くの医師・治療家・研究者との交流から得た予防医療・先進医療・統合医療に関する知識と情報を日本中の医師と患者に提供する会を主催して活動中。一般社団法人日本先進医療臨床研究会代表理事(臨床研究事業)、一般社団法人ガン難病ゼロ協会代表理事(統合医療の普及推進)などの分野で活動中。

水成二酸化塩素(すいせいにさんかえんそ)」という抗ウイルス・除菌・消臭剤をご存じでしょうか。水成二酸化塩素は、今から約50年以上も前にアメリカ航空宇宙局(NASA)に在籍したボブ・C・ダナーという研究者が開発したもので、最も安全で効果が高いと世界中で認められている抗ウイルス・除菌・消臭用の製剤です。もともと、水成二酸化塩素は人類が宇宙に行くアポロ計画を立案した際に宇宙で安全な飲料水を入手する必要性から開発されました。

人が生存するためには安全な水が不可欠です。そこで、宇宙にどんな細菌やウイルスがいても必ず消毒・除菌でき、飲用に適する安全性の高い製剤を開発する必要が生じました。その結果、開発されたのが「水成二酸化塩素」なのです。

水成二酸化塩素はさまざまな用途で使用されました。その一つが航空機内で使われる飲料水の除菌剤としての用途です。

アメリカの航空機メーカー大手のボーイング社では、航空機の飲料水システムで水成二酸化塩素を使用しました。世界中を飛び回る航空機は、その都度、現地で飲料水を入手しなければいけません。しかし、世界中の水がすべて安全基準を満たしているわけではありません。そこで、ボーイング社やユナイテッド航空などの航空会社は機内の飲料水システムに水成二酸化塩素を採用し、現在でも使用しています。

また、水成二酸化塩素は水道水の浄化剤としても使われています。現在、多くの国では、飲料水の浄化剤として水成二酸化塩素を使用しています。

日本でも、水道水の浄化用として使っていたカルキ(次亜塩素酸(じあえんそさん)カルシウム)に代わって水成二酸化塩素が使用されるようになりました。その結果、水道水はカルキ臭のないおいしい水に変わり、「東京の水道水」という商品がペットボトルで販売されるほどになりました。

水成二酸化塩素はにおいがなく、強力な殺菌・消臭力を有しています。殺菌力は、現在日本で一般的に使用されている殺菌剤である塩素系殺菌剤の約7倍にも上ります。また、反応スピードは一般的な塩素系殺菌剤の3倍もあり、菌に接触した瞬間に不活化させてしまうため、ほとんどの細菌を逃しません。さらに、においの原因となる腐敗菌などに対する酸化力も一般的な塩素系殺菌剤と比べて2.5倍以上で、瞬間的ににおいの元を断って消臭します。

水成二酸化塩素は、細菌だけではなく、ウイルスや真菌(カビ)などにも効果を発揮します。世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスに対しても有効で、通常の製剤などとは違って新たに発生する変異型に対しても効果があるため、感染予防の製剤として世界中で大活躍しています。

水成二酸化塩素は、水溶液中に二酸化塩素ガスを特許製法で閉じ込めた特殊な水溶液です。通常の状態では二酸化塩素ガスは発生しませんが、この水溶液が細菌やウイルスなどに触れた瞬間、水溶液中に安定していた二酸化塩素ガスが遊離二酸化塩素となって発散し、強力な酸化作用によって細菌やウイルス、真菌(カビ)を破壊・死滅させるのです。

水成二酸化塩素の遊離二酸化塩素は、アミノ酸、特に硫黄(いおう)分を含有するチロシンなどの芳香(ほうこう)族アミノ酸にも顕著に反応します。この事実から、水成二酸化塩素はガンの発生や進行を促進する酵素「チロシンキナーゼ」の発現や活性を妨害することで、ガンの予防や治療に有効であると考える研究者もいます。

通常、こうした強力な殺菌能力を持つ製剤は人体に対しても危険を伴うものですが、水成二酸化塩素は人体に対して非常に安全性が高くほぼ無害です。そのため、安心して使用することができます。

『史上最悪の感染症:結核、マラリアからエイズ、エボラ、薬剤耐性菌、COVID-19まで』マイケル・オスターホルム著、マーク・オルシェイカー著(青土社)

世界的に有名で安全かつ高性能な水成二酸化塩素ですが、実は日本ではまだあまり知られていません。おそらく、その理由は水成二酸化塩素が誕生してから50年ほどの間、日本が世界的に見て衛生意識が高く、感染症の蔓延(まんえん)による大きな脅威に直面しなかったからではないかと考えられます。そのため、性能は劣るが安価で入手しやすいアルコールによる除菌や、せっけんを作る過程で安価に生成される次亜塩素酸ナトリウムなどを必要に応じて使う程度の対策で、これまでは足りたのではないかと考えられています。

ところが、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどで殺菌できる一般的なウイルスや細菌と違って、新型コロナウイルスなどのように変異することで強力になったり、感染力が高くなったりするウイルスや持続力が長いウイルス、耐性を獲得して通常の抗生物質が効かない耐性菌などの場合は、アルコールや次亜塩素酸ナトリウムの殺菌効果では不十分です。新型コロナウイルスの驚異的な潜伏期間の長さや、世界的なパンデミックを目の当たりにした現在、水成二酸化塩素の抗ウイルス・除菌の能力は、こうした事態に対応する製剤として非常に有用であると考えられています。

新型コロナウイルスは2年以上にもわたって世界中で猛威を振るいつづけていますが、新たな変異種の台頭など、いまだに収束の兆しが見えていません。人類と感染症との闘いは今に始まったわけではなく、人類の歴史は感染症との闘いの歴史といえるほど多くの感染症と闘ってきました。

直近の1世紀だけでも、10種類以上もの感染症が世界中で流行しています。それらの感染症のほとんどは完全に根絶することなく幾度となく繰り返し発生し、人類に大きなダメージを与えてきました。今後、あらゆる製剤やワクチン、抗生物質などに耐性を持つ多剤耐性菌などが増えていった時、どれだけの製剤が細菌やウイルスに対して効果を発揮できるでしょうか。

新型コロナウイルスの感染防止だけではなく、医療機関における院内感染の防止や、ウイルス感染による学級閉鎖の防止、さらに水に溶けた状態で強い殺菌力を発揮する水成二酸化塩素の特徴から飲食店における食中毒の防止など、水成二酸化塩素はさまざまな可能性を秘めています。当会では、日本社会の未来のために安心・安全で感染防止効果の高い水成二酸化塩素を普及させる「感染ゼロ運動」を推進し、特に医療機関や教育機関、飲食店などへの導入を推奨しています。