プレゼント

高い老化防止効果を誇る注目の「黒ウコン」とは?

がん治療の進化を目撃せよ!

日本先進医療臨床研究会理事 小林 平大央

タイ原産の黒ウコンとNMNの同時摂取で強力な老化防止効果を発揮すると話題!

小林平大央
[こばやし・ひでお]——東京都八王子市出身。幼少期に膠原病を患い、闘病中に腎臓疾患や肺疾患など、さまざまな病態を併発。7回の長期入院と3度死にかけた闘病体験を持つ。現在は健常者とほぼ変わらない寛解状態を維持し、その長い闘病体験と多くの医師・治療家・研究者との交流から得た予防医療・先進医療・統合医療に関する知識と情報を日本中の医師と患者に提供する会を主催。一般社団法人日本先進医療臨床研究会理事(臨床研究事業)、一般社団法人不老細胞サイエンス協会理事(統合医療の普及推進)などの分野で活動中。

私が理事を務める日本先進医療臨床研究会では、一般的な病院などで行う標準治療では完治が難しい進行ガンや難病、生活習慣病などを治癒(ちゆ)・改善・予防できる効果的な治療法を見つけるべく、さまざまな治療素材を試す症例研究を行っています。今回は、糖尿病や高血圧、ガン、老化防止など、広い範囲で非常に有望と思われる強力な新素材をご紹介します。この素材は以前ご紹介した若返りに効果的とされる成分「NMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)」と組み合わせることでより強力な若返り効果を発揮することも分かってきています。

今回ご紹介するのは「黒ウコン」と呼ばれるタイ原産のショウガ科の植物から採れる成分です。黒ウコンは別名「黒ショウガ」とも呼ばれ、タイ、ラオス、ミャンマーなどに分布しています。原産国のタイでは「クラチャイダム」と呼ばれ、千年以上前から健康増進のハーブとして治療や民間療法などでさまざまな用途に使用されています。

クラチャイダムは血管拡張作用によってコレステロールを抑えて糖尿病や高血圧に効果があるとされ、メタボリックシンドローム対策の素材としても注目されています。また、消化不良や腹痛、十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)の治療、血液循環の促進、皮膚疾患の抗刺激剤、抗アレルギーおよび酸化防止剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤、男性の若返り剤、勃起(ぼっき)障害の治療素材、抗脂肪素材としても用いられています。女性では女性ホルモンのバランスを整える効果があり、特に()せた女性には蜂蜜とクラチャイダムを混ぜることで食欲増進、快眠、健康増進、月経の周期を整える効果などが知られています。日本ではまだあまり知られていませんが、多くの健康効果からこれからブレイクが期待される素材として徐々に注目が集まってきています。

ところで、最近の論文でクラチャイダムには二つの品種が存在することが発表されました。クラチャイダムは根茎(こんけい)の部分に多く含まれる「メトキシフラボン」が薬効の主成分で、形態学的な特徴から「赤葉型」と「緑葉型」の二つに分けられます。クラチャイダムに含まれるメトキシフラボンは14種類ほどが確認されており、これらの含有率が赤葉型と緑葉型という二つの種類で異なるのです。

例えば、認知症やアルツハイマー病の予防・改善に効果があるとされる「アセチルコリンエステラーゼ阻害作用」は赤葉型に多く含まれる「TMF(5]7]4トリメトキシフラボン)」が最も強力で、男性の勃起不全治療に効果的な「ホスホジエステラーゼ阻害作用」は「DMF(5]7ジメトキシフラボン)」が最も強力です。また、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の改善に効果があるとされる「マトリクスメタロプロテイナーゼ」の発現を低下させる作用は、TMFとDMFのどちらも同じ程度です。TMFとDMFに加えて、赤葉型に多い「PMF(3]5]7]3]4ペンタメトキシフラボン)」で血管弛緩(しかん)作用を発揮することが確かめられています。

このように、さまざまな効果を発揮するメトキシフラボンが二種類のクラチャイダムに含まれていることが判明し、それぞれの働きを補完したり相乗効果を発揮したりすることが分かってきました。最近の効果測定の研究では、赤葉型と緑葉型の二種類をミックスしたクラチャイダムが使用されるのが一般的となってきています。

また、日本の素材メーカーが最近の研究で発表した規格化されたクラチャイダム成分の効果では、若返りを促進する遺伝子とされる「サーチュイン遺伝子」を活性化する働きがあることが分かってきました。それも、サーチュイン遺伝子を活性化させることで有名なレスベラトロールの約50倍も活性が高いことが分かったのです。さらに、「酵素基質親和性」という酵素反応の速度の指標は、レスベラトロールが1.4倍なのに対して、クラチャイダムは約6倍も高い8.2倍であることも判明しています。

論文「超高齢化社会を支える期待のアンチエイジング素材」(鈴木麻衣子著)が掲載された『食品と開発(2022年7月号)』(インフォーマ マーケッツ ジャパン)

ヒト乳ガン由来培養細胞「MDF]7」を使って、老化防止に関連すると考えられている細胞内の「サーチュイン1(SIRT1)酵素」の活性を調べたところ、明らかに酵素活性が高まることも確かめられました。また、ヒトを対象としたSIRT1酵素の発現を調べる臨床試験(ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験)においても、クラチャイダムではプラセボ群と比較してSIRT1酵素の設計図となる「メッセンジャーRNA」の発現が21%上昇したのです。

さらに、抗老化物質として研究が進むNMNとクラチャイダムを研究した結果、なんとクラチャイダムによるSIRT1酵素活性はNMN単独よりも高い活性を示すことが分かりました。また、クラチャイダムとNMNを同時摂取すると、NMN単独で摂取するよりもNMN自体のSIRT1酵素活性が20%も高まることが分かったのです。これらのことから、クラチャイダムとNMNを同時摂取するように設計されたサプリメントは「活性化NMN」とも呼ばれています。

加えて、SIRT1酵素が関与することが報告されている糖代謝や脂肪代謝についても、クラチャイダムの効果を調べてみました。糖代謝についてはヘモグロビンA1c(以下、HbA1cと表記)を使用前・8週使用後でプラセボ群と比較した結果、HbA1cが有意に低下したのです。SIRT1酵素の活性は、脂肪細胞から分泌(ぶんぴつ)される善玉ホルモン「アディポネクチン」の産生増加を介してインスリン抵抗性を改善すること、つまり糖尿病を改善することが期待されると報告されています。

クラチャイダムは酸化ストレスを低減することも報告されています。酸化ストレスの低減や加齢、高血糖は涙液(るいえき)分泌の減少に関連し、ドライアイの要因となります。クラチャイダムとプラセボの摂取による二重盲検テストを行った結果、涙液量の増加が有意に認められ、ドライアイや眼科疾患などの改善効果も期待されているのです。

さらに、クラチャイダムを使用した女性を対象にアンケート調査を行った結果、「肌のくすみがある」「シミが濃い」「小ジワが目立つ」などの点においてそれぞれ改善が見られたと報告されました。

こうしたエビデンスをもとに、日本先進医療臨床研究会では糖代謝や脂質代謝、涙液量の改善などに関連する眼科疾患などで活性化NMNを用いた症例研究を開始する予定です。