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腸漏れ・脳漏れを予防する「プラチナパウダー」とは?

がん治療の進化を目撃せよ!

日本先進医療臨床研究会理事 小林 平大央

リーキーガットの予防・治療効果が期待される7種の活性酸素を消去する新素材とは?

小林平大央
[こばやし・ひでお]——東京都八王子市出身。幼少期に膠原病を患い、闘病中に腎臓疾患や肺疾患など、さまざまな病態を併発。7回の長期入院と3度死にかけた闘病体験を持つ。現在は健常者とほぼ変わらない寛解状態を維持し、その長い闘病体験と多くの医師・治療家・研究者との交流から得た予防医療・先進医療・統合医療に関する知識と情報を日本中の医師と患者に提供する会を主催。一般社団法人日本先進医療臨床研究会理事(臨床研究事業)、一般社団法人不老細胞サイエンス協会理事(統合医療の普及推進)などの分野で活動中。

「リーキーガット」という病態をご存じですか? 「リーキー」は「情報を漏らす」などの意味で使う「リーク」の形容詞で「漏れやすい」という意味です。一方、「ガット」は「腸」の意味で、合わせて「漏れやすい腸」という意味になります。では、「漏れやすい腸」とはどういうことでしょうか。

腸は、食事で食べた栄養素を体内に吸収する臓器です。小腸や大腸で栄養や水分を吸収する腸の構造を簡単にいうと、目の細かいザルのようなものです。

通常の食物はさまざまな栄養素の大きな(かたまり)で、脂質・たんぱく質・糖質・食物繊維・ビタミン・ミネラルなどが複雑に絡まっていて、そのままでは腸のザルの目を通れません。そこで、食物を腸から吸収できるようにまず胃で大きな塊を分解し、それぞれの栄養素に分けて小さな状態にしてから腸に渡します。

胃で分解された栄養素はまだ腸で吸収できるほど小さくなく、また形も腸を通過するのに適していません。そこで、腸内に100兆個もすんでいるといわれる腸内細菌の力を借りて、やっと腸のザルの目を通過できる大きさや形になります。これが「腸のバリア機能」と呼ばれる1番目の役割です。

さらに、腸内細菌は、人と共存しているため、人に悪さをする病原菌などを排除してくれる働きもしています。これが腸のバリア機能の2番目です。

そして、腸のバリア機能の3番目は免疫の働きです。腸は栄養素を大量に取り入れる玄関口であり、異物が大量に入り込んできます。そのため、ウイルスなどのさまざまな異物を排除する免疫細胞というパトロール隊が常に腸の入り口を見張っているのです。大きさや形は通過できる状態の物質でも、通してよい栄養素と通してはいけない毒素などの異物を見分けて排除しているのです。

このように、健康な人の腸は主に3つのバリアで守られているため、通常はすぐに病気になることはありません。ところが、甘い物や食品添加物ばかりの食事、グルテンが多い小麦粉主体の食事、大きなストレス、過食や偏食、薬の服用など、不規則な生活が長期間続くと、腸のバリア機能が狂ってきて困った現象が起こってきます。こうした生活習慣は、まず腸内細菌のバランスを崩します。

甘い物や食品添加物、薬は、腸内で悪玉菌を優位にして活性酸素を大量に発生させます。腸内の善玉菌は「嫌気性(けんきせい)菌」といって酸素を嫌います。逆に、悪玉菌は「好気性(こうきせい)菌」といって酸素が大好きな菌です。活性酸素が大量に発生した状況は悪玉菌の繁殖に非常に有利なのです。

こうして腸内で活性酸素を発生する悪玉菌が多くなると、酸素が苦手な善玉菌が弱ってきて本来の力を発揮できなくなってきます。また、腸内細菌のバランスの悪化に伴って、物理的なバリアである腸のザルの目も粗くなっていきます。腸のザルの目が粗くなると、本来通さないような大きさの異物を通すようになってしまいます。

こうして第1と第2のバリアが機能しなくなると、たいへんなことが起こりはじめます。本来、体内や血液中に入ってこないはずの異物が大量に入ってくるため、第3のバリアである免疫が働いて異物を処理しようと大量の活性酸素を使う結果、腸内で大量の炎症が発生するのです。

『腸もれ リーキーガット解消法』松原秀樹著(日貿出版社)

このように、バリア機能に障害を起こした腸では、過剰な免疫反応のために腸そのものが炎症を起こして、炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)など)を発症します。また、腸のバリアを通過して血管内に入った異物は血液中の免疫から過剰に攻撃を受け、さまざまなアレルギーとなるケースが増えます。

さらに、短期間に極端な症状が出ないケースでも、問題となる病態があります。大きく腸漏れを起こしていない場合でも、本来腸から体内に入らないような異物が少しずつ漏れて、時間をかけてじわじわと体に悪影響を与えるケースがあるのです。こうした場合、少しずつ有害な物質が体内に入り込んで血管を通して体中のさまざまな部位に運ばれ、行き着いたところで炎症を起こします。

長期間かけてじわじわ病態が広がるパターンは通常の炎症とは異なり、赤く()れたり、痛みや発熱を伴ったりしないため、原因不明な状態のままじわじわと体にダメージを与えます。こうした病態を「リーキーガット(腸漏れ)症候群」といい、肥満や糖尿病、肝臓病、生活習慣病、血管障害、ガン、さらにアレルギーの発症や進行とも関係していると考えられています。

腸漏れは、体内でさまざまな病態を招く要因として問題視されてきています。腸のザルの目の細かさを調節するたんぱく質を「ゾヌリン」といいますが、ゾヌリンが過剰に分泌(ぶんぴつ)されると腸漏れが起こります。ゾヌリンが体内に入って血液中を巡り、脳を守っているバリアであるBBB(脳血管関門)も緩くして「リーキーブレイン(脳漏れ)」を起こしているのではないかと考えられはじめているのです。

つまり、うつ病や認知証、脳神経疾患、最近問題となっているブレインフォグなどの脳の炎症疾患は、もともと腸漏れから始まっているのではないかという疑問が湧いてきたのです。また、副腎疲労(ふくじんひろう)や肝臓疲労など、各種臓器の炎症疾患も、元をたどると腸漏れに由来する慢性炎症疾患に要因があるのではないかと一部の専門家から疑われはじめています。

では、リーキーガットに対処するにはどうしたらよいのでしょうか。実は、腸漏れを引き起こす過剰なゾヌリンを抑制する「アッカーマンシア菌」という腸内細菌を増やす特許素材があるのです。腸粘膜(ちょうねんまく)のバリア機能を強固にするとともに腸内環境をよくすることで特許を取得したその素材は、プラチナのナノコロイド製剤を含む「プラチナパウダー」です。

プラチナは、微細化すると地球上で最も抗酸化力が強い物質になります。その抗酸化力は強力で、粉を液状にして摂取すると、腸内で26時間にわたって7種あるとされる活性酸素をすべて消去することが確かめられています。

つまり、腸内の酸素量を減らすことで、善玉菌優位の状態を26時間にわたって維持するのです。さらに、プラチナパウダーの働きによってゾヌリンを抑制する善玉菌であるアッカーマンシア菌を増殖させ、腸漏れしにくい腸の状態にする効果が期待されています。