日本先進医療臨床研究会代表 小林 平大央
工業用から農業用に転用され動物実験を経て健康飲料として多くのがん患者を救う水
「超ミネラル水」という水を知っていますか? 超ミネラル水は、人間が生きていくうえで不可欠な五大栄養素の要といわれるミネラルを数十種類以上も含んでいる酸性水です。
超ミネラル水は、「がんや糖尿病、アトピーなどの難病が治った」「大やけどでも水膨れにならなかった」「傷の治りが非常に速くなった」など、さまざまな症例が報告されている不思議な水なのです。実は、私もそうした不思議な体験をした一人です。超ミネラル水との出合いが、当会のスローガンである「世界からがんと難病をなくす!」という宣言と統合医療団体を創出するきっかけになったといっても過言ではありません。
ところで、超ミネラル水は最初から飲料用だったわけではありません。実は、超ミネラル水は自然の産物ではなく、嶋西浅男という薬学博士が開発した特許製法で製造された人工の水なのです。
嶋西博士が超ミネラル水の元となる不思議な岩と出合ったのは1963年(昭和38年)のことでした。超ミネラル水の元になる不思議な岩は「バーミキュライト(和名:蛭石)」と呼ばれていました。バーミキュライトは「雲母の風化体」とも呼ばれています。雲母には、黒雲母や白雲母、絹雲母という種類があってそれぞれ含有成分が少しずつ違いますが、特に黒雲母にはたいへん多くのミネラルが含有されていることが知られています。
そこで、嶋西博士はバーミキュライトに含有される多種類のミネラル成分に注目。バーミキュライトの活用法を模索する中で、酸やアルカリで岩を溶解することで水溶液中に多種類のミネラルを含有する「ロックウォーター(超ミネラル水の原液)」の開発に成功し、特許を取得したのです。
通常、岩に含まれる成分のアルミニウムや鉄、ナトリウム、カリウム、亜鉛、マンガン、銅などは比較的容易に抽出することができます。一方、酸やアルカリに不溶といわれる金やプラチナなどの貴金属類や希少金属などをいかにして水溶液中に溶解させるのかが課題となっていました。その溶解に成功したことが嶋西博士の製法の大きな成果でした。現在、嶋西博士の製法で製作されたロックウォーターには80種類を超えるミネラル成分が含有されていることが確かめられています。
多種類のミネラルを含むロックウォーターは、数多くの実験によって水に添加した場合の凝集作用や活性酸素などによる水の浄化・殺菌・脱臭作用、止血作用、耐病性の向上作用、成長促進作用、強い創傷治癒作用など、さまざまな働きがあることが確認されています。
ロックウォーターは、まず汚水処理用として使用されました。汚水に100~150PPMの割合でロックウォーターを添加すると、炭酸ガスを異常なほど発生しながら凝固物が析出します。汚水は水自体が腐っているわけではなく、有機物が腐敗して水分子に付着しているだけです。そのため、有機物の腐敗(発酵=還元状態)をロックウォーターの酸化作用で止め、同時に水分子を不溶解の形に変えることで腐敗した有機物のみが析出してくるのです。同様に家畜の糞尿や養鶏の廃水、産業廃棄水などの汚水においても浄水効果を発揮しました。
ロックウォーターの強力な汚水浄化作用が期待され、飲料水の浄化にも利用されました。現在、水道水の大部分は河川や湖沼水を使用しているため、必ず塩素による殺菌消毒を行っています。その副産物として、トリハロメタンなどの発がん有害物質が発生します。有害物質を含有した水道水も、ロックウォーターを100PPM添加するだけで有害物質を酸化・分解・析出してより安全な飲料水にすることが実証されています。
また、離島僻地での飲料水は雨水を利用することが多いのですが、雨水は本来蒸留水であってミネラル成分がほぼ皆無なため、生物にとって良好な水とはいえません。ところが、ロックウォーターを雨水に添加すれば、空気中の塵芥も除去され、生物に必須の多種類のミネラルを含有する生きた水になります。
さらに、汚水処理の最終段階で、ロックウォーターは予期しないすばらしい効果を発揮しましました。水産養殖水の浄化を行った際、魚類に対して毒性がないことは公的機関による実験で確かめられていましたが、ロックウォーターの投与は魚類の生育に極めて高い効果を示し、疾病治癒・予防効果を如実に発揮するケースもあったのです。
この効果からロックウォーターは植物にも有用かもしれないと農業用水に添加され、すばらしい効果を発揮。植物の生育に多大な貢献を果たし、農作物や果樹、花木、観葉植物、ゴルフ場の芝生への散布などに使用されて高い評価を得ました。
当然の帰結として「動物にもよいかもしれない」とペットや実験動物に試す人が現れ、種々の病気を治癒した結果、最終的にがんなどの難病に試す人が続出しました。その結果、多くの人のがんを寛解に導いたロックウォーターは飲料水として形を変え、現在の「超ミネラル水」となったのです。
ロックウォーターを原液として何重ものフィルターをかけて水分中の不純物などをろ過し、飲料用として食品分析センターの飲料検査をパスしたものが現在多く市販されている「超ミネラル水」です。その後、超ミネラル水は多くの医師の症例を通してその効果が検証され、知る人ぞ知る存在として多くのがんや難病の患者さんに飲用されつづけています。
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