日本先進医療臨床研究会代表 小林 平大央
治療効果が高く有益な「有機ゲルマニウムGE132」と有害な「二酸化ゲルマニウム」
皆さん、ガンや難病などに対して治療効果が非常に高く、無害な食品として流通している「ゲルマニウム」という物質をご存じでしょうか? ゲルマニウムは、当初「二酸化ゲルマニウム」という形で半導体の材料として工業の世界で有望視され、多くの製品が作られました。そのため、工業用の素材としてご存じの方も多いと思います。ところが、半導体の材料としてのゲルマニウムはコストが高額だったため、その地位を徐々にケイ素に奪われてしまいました。
次にゲルマニウムが注目されたのは、その健康効果についてでした。アメリカや日本で二酸化ゲルマニウムが再生不良性貧血(造血幹細胞が減少し、血液中の赤血球や白血球、血小板が減少してしまう病気)などの治療に効果があることが分かり、多くの研究が実施されたのです。
しかし、確かに効果もあるのですが、その反面で強い毒性もあることが判明。ゲルマニウムの医療に対する研究はほとんどが断念され、中止になりました。
世界中でゲルマニウムの医学研究が中断される中で、ゲルマニウムに秘められた可能性を諦めていない男がいました。後に有害性がまったくないことから食品として認められる「有機ゲルマニウムGE132」を完成させた浅井一彦博士です。
浅井博士は、ゲルマニウムというミネラル成分がニンニクやキノコなどの健康食材や朝鮮ニンジンなどの漢方材料に多く含まれていることを調査で知っていました。こうした健康食材や漢方材料が多量のゲルマニウムを含みながらもまったく毒性がないことから、浅井博士は毒性の強い二酸化ゲルマニウムとは違う毒性のないゲルマニウムが食品中に存在していると考えました。そして、毒性のないゲルマニウムを取り出せるはずだと信じていたのです。
浅井博士と研究仲間たちは膨大な労力をかけて成分の抽出に挑みましたが、成功しませんでした。そして熟慮の末、食品中から成分を取り出すのではなく、その成分を同定し、まったく同じ成分を化学的に作り出す方向に転換することにしたのです。
こうして、食品に含まれるものとまったく同じ形の「有機ゲルマニウムGE132」を化学的に合成することに成功。その後、さまざまな毒性試験を経た末、有機ゲルマニウムGE132は薬ではなく食品として認められたのです。こうして完成した有機ゲルマニウムGE132(以下、有機ゲルマニウムと略す)は、ガンをはじめとするさまざまな難病に対して治癒・改善効果を発揮し、多くの実績を残しました。
ところが、こうした成功を見た悪徳業者が便乗商法で毒性の強い二酸化ゲルマニウムを「ガンに効く有機ゲルマニウム」などと偽って販売しはじめました。その結果、健康被害者が続出し、最終的に死者まで出る大問題となってしまったのです。現在では、内情に詳しい医療従事者や健全な業者などの努力のおかげで、無害な有機ゲルマニウムは毒性の強い二酸化ゲルマニウムとは違うことが多くの方々に理解されるようになってきました。
有機ゲルマニウムの効果をざっと見てみると、次のような作用が確かめられています。ガンに対する抗腫瘍作用、免疫調整作用、骨代謝の促進作用、抗酸化作用、鎮痛作用、抗炎症作用、抗老化作用などです。
有機ゲルマニウムは、開発された1967年から医学領域、特にガンやその他の難病を改善・回復させたという研究結果が多く報告されています。また、有機ゲルマニウムは痛みを緩和する特性があり、ガンの疼痛や手術の痛み、歯痛、頭痛などが起こらないようにする効果も期待できます。
さらに、有機ゲルマニウムは、植物において生殖機能に関する生理作用にも大きな効果を発揮するという研究報告がなされています。加えて、名古屋大学名誉教授で理学博士の手塚修文博士のテッポウユリの自家受粉の研究から、有機ゲルマニウムは細胞内情報伝達物質であるサイクリックAMPやアセチルコリンの合成系に関与する酵素の誘導や活性を促進する可能性があると報告されています。
サイクリックAMPは、ガン細胞を短時間で正常細胞に戻す作用が確認されている物質です。サイクリックAMPを卵巣ガン細胞に加えたところ、5時間で正常な線維芽細胞に変化したことがコロラド大学研究グループによって1979年に発表されています。さらに、脳腫瘍細胞(NB1)にサイクリックAMPを少量(1㍃㌘)加えて30日間培養したところ、正常な細胞になったことも報告されています。
また、いまから約20年前のあるシンポジウムにおいて、金沢医科大学の小田島粛夫教授がモーリス肝ガン培養細胞に朝鮮ニンジンのサポニンを20㍃㌘投与する実験を行ったところ、投与前には培養液の中で細かく断片化していたガン細胞が、投与後には大きく1つひとつはっきりした正常細胞に再分化したと発表しています。朝鮮ニンジンにゲルマニウムが多量に含まれていることはよく知られた事実ですので、こうした変化も有機ゲルマニウムと関係があるのかもしれません。
さらに、浅井博士は有機ゲルマニウムがさまざまな病気に対して有効だったと多くの症例を報告しています。その症例は、ガン、ベーチェット病、サルコイドーシス、スモン病、再生不良性貧血、白血病、脳軟化症、蓄膿症、歯槽膿漏、小児ぜんそく、小児腎炎、頭痛、子どもの進行性筋萎縮症、ダウン症候群、やけど、風疹、麻疹など、非常に多岐にわたっています。
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