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その10:健康情報のウソ・マコト「木綿の下着は体にいい?」

大野秀隆先生の「長寿の哲学」

理学博士 大野 秀隆

[おおの・ひでたか]——1930年、東京都生まれ。1953年、東京薬科大学卒業。東京大学医学部薬学科薬品分析化学教室で研究を重ねる。薬剤師。理学博士。画期的な発想から開発した悪臭対策エキス(OS液)が国内外のメディアで「消臭革命」として報道される。以後も研究を重ね、あらゆる世代を対象とした悪臭問題の解決に取り組んでいる。

昔もいまも、下着の素材は木綿が使われています。木綿は肌触りがよく、洗濯しやすいのが特徴です。私たち人間の体を覆っている皮膚の大切な役割に、発汗と皮脂の分泌があります。暑い夏には体温を下げるためにたくさんの汗をかきます。このときに大切なことは、早く皮膚の表面から汗を取り去ることです。顔や手足のように露出した部分なら、タオルで汗をふきとることができます。また、空気中への蒸発もされるでしょう。ところが、衣服に覆われている部分はそうもいきません。汗がこもってしまうのです。このときに問題になるのが、下着の素材です。つまり、汗が吸収されやすく、しかも吸い取った汗を空気中に拡散させるには、何といっても木綿が最適な素材なのです。

発汗が多い子どものパジャマは木綿がいいといわれるのは、このような理由からです。ストッキングをはじめ、ブラジャーやパンティなども化学繊維が使われていますが、使用される化学薬品の影響で皮膚のトラブルを起こす人も少なくありません。あせもによってできる、かぶれに悩む女性も多いようです。おしゃれや体のラインを美しく見せるためのボディウェアも流行っていますが、 肌に直接触れる下着だけは、木綿の素材を選びたいものです。