プレゼント

ペットと出勤する「ドッグフレンドリーオフィスプロジェクト」推進中!

ニッポンを元気に!情熱人列伝

株式会社フリーステッチ 山本 亜由美さん

犬や猫をはじめとするペットは、多くの人にとって家族同様の大切な存在。最近では、ペットと一緒に出社する「同伴出勤」の普及を目指す動きも出はじめています。社内の癒しやコミュニケーション効果も抜群という新しいプロジェクトを推進する企業を取材しました。

欧米で浸透しているペットとの同伴出勤を普及させる活動を展開

[やまもと・あゆみ]——神奈川県生まれ。専門学校でドッグトレーナー(犬の訓練士)を専攻。卒業後は犬のしつけを中心としたサービスを展開する企業に入社。2018年、専門学校時代に担当していたトレーナー犬を引き取り、ペットの同伴出社ができるフリーステッチ社に転職。2019年に始めた「ドッグフレンドリーオフィスプロジェクト」の中心メンバーとして活動中。

現在、日本国内で飼われているペット(犬と猫)の数をご存知でしょうか。その数は、なんと1500万匹以上!ペットが見せる愛くるしい表情としぐさを眺めながら、毎日癒されている人も多いと思います。ペットを家族の一員と考えるのは世界共通で、米国シアトルにあるアマゾン本社では、5000頭以上の犬がスタッフと同伴出勤しています。そのほか、アマゾンと並ぶ世界的なインターネット企業のグーグル社も、ペットとの同伴出勤を認めているそうです。

先進的とされる企業がペットの同伴出社を推進しているように、ペットの存在は社内に有益な効果をもたらすといわれています。海外のある研究では、社内にペットがいることで従業員のストレス軽減や円滑な人間関係につながると報告しているのです。

2020年からのコロナ禍によって、在宅勤務という働き方が普及しました。さらに一時期は外出自粛が推奨されたことも理由となって犬や猫をはじめとするペットを飼いはじめる人が増えたといいます。

人間とペットの共生が一段と進んだ日本国内において、「ペットとの同伴出勤」を提案しているのが、ペット用の衣服やアイテムのデザイン・販売を手がけている株式会社フリーステッチです。シンプルかつ洗練されたデザインが人気の同社が手がけるペット用のアイテムは、国内をはじめ海外からの評判も高いことで知られています。今月の情熱人は、同社で「ドッグフレンドリーオフィスプロジェクト」を手がける山本亜由美さん。プロジェクトが誕生した背景やペットへの想いについてお話を伺いました。

愛犬のミロに見守られながら仕事をする山本さん

「私が在籍するフリーステッチは〝より豊かな暮らしを愛犬と!〟をコンセプトに、愛犬・愛猫家の方々にペット用アイテムの提供やイベントの開催を手掛けています。私たちが5年前から取り組んでいるのが、ペットとの同伴出勤の普及です。現在、私たちのオフィスでは、7匹の犬と2匹の猫が社員と一緒に出勤しています」

飼い主である社員と一緒に出社した犬や猫は、オフィスのフロアでのんびりとくつろぎながら一日を過ごします。夕方になり、仕事を終えた社員が退勤する際に、一緒に帰宅するという流れです。

社員の皆さんが自宅から連れてきたペットたちがオフィスにいる風景はどんなものかと、『健康365』の編集部員がオフィスを覗いてみると……初めて見る取材陣に驚くこともなく悠然とした表情のペットたちはなんともかわいらしく、見ているだけで笑顔になってくるのが分かりました。

オフィス内にペットがいることの効果について、山本さんはこのように話します。

そろって静かに仕事の進捗を見守ります

「人間では出せないペットならではのほほえましい表情やしぐさが、社内のコミュニケーション作りに役立っていると感じます。そもそも社員は皆、動物好きですから、ペットを見ているだけで自然と会話が弾むんです。社員どうしが交わす会話から仕事のアイデアが出てくることもありますし、社外の方との接点や話題作りのきっかけにもなりますね」

山本さんによると、ペットの存在はオフィス全体を和やかな空間に変えるだけでなく、飼い主である社員にも安心感をもたらすとのことです。

「社員にとっては仕事中に愛犬や愛猫と一緒にいられるのがうれしいんです。特に一人暮らしの社員にとって、ペットに留守番をさせることには心配が尽きません。ペットが体調不良で投薬治療を受けている時でも、一緒にいれば異変が起こった際にすぐに対応できます。ドッグフレンドリーオフィスプロジェクトによって、飼い主・ペット・勤務先企業のそれぞれが安心して働ける環境作りを目指しています」

職業犬を訓練する専門学校で学びながらしつけの奥深さを痛感

ポメラニアンの表情を見ているだけで癒されますね~

ドッグフレンドリーオフィスプロジェクトの中心メンバーとして活動する山本さん。ご自身の犬との接点は小学生時代にさかのぼるといいます。

「実家の両親がラブラドールレトリーバーを飼っていたのが、ペットとの最初の接点です。私がまだ小さい時に亡くなってしまったのですが、大きな転機となったのは、ドッグトレーナーの専門学校に入った時です」

高校時代は警察官を目指していたという山本さん。かつて警察官を目指していた山本さんのお母さんが、当時の応募条件にあった身長に届かず諦めてしまったことから、自身が夢を叶えたいという思いがあったそうです。

「思いはあっても、警察官に採用されるための勉強は大変でした。そこで進路を変更し、職業犬のドッグトレーニングを学べる専門学校への進学を目指しました。警察官ではなく、警察犬の訓練士として夢を叶えようと思ったんです」

チワワと一緒の社員さんも自然と笑顔がこぼれます

山本さんが進学した専門学校には、動物病院の看護師やトリマーを目指すための学科をはじめ、複数のコースがありました。山本さんが選んだのは、警察犬や盲導犬、補助犬、麻薬探知犬、災害救助犬など、仕事をする職業犬を訓練するコースでした。社会的に高い貢献度が求められる職業犬の訓練は緊張感を伴う厳しい内容だったそうですが、当時の経験が現在も大きな財産になっていると振り返ります。

「専門学校を卒業した後は、飼い主さんが仕事で世話ができない時間帯にペットを預かる犬のようちえんやペットホテルなどの事業を手がける企業に就職しました。この企業はトリミングも含めたペットに関する総合的なサービスを展開していたので、飼い主さんからの依頼で犬のしつけをすることもありました。ところが、私のしつけは専門学校で学んだ職業犬向けの訓練だったので、褒めて育てる方針の飼い主さんにはハードに見えることもありました。一人ひとりのお客様やペットの性格によって提供するサービスを変えていくことの難しさを学んだと思います」

引退した学内犬との同居をきっかけにプロジェクトが始動!

フリーステッチ社では、社員の多くがペットと一緒に出勤をしている

山本さんにとって大きな転機となったのが、フリーステッチ社への転職でした。きっかけは、専門学校時代に担当していた学内犬に関する知らせを聞いたことだったといいます。

「専門学校を卒業した後も、同級生や先輩・後輩たちと交流を続けていたのですが、私が担当としてペアを組んでいたミロ(オス・11歳)が学内犬として引退するという知らせを受けたんです。通常、学内犬は7~8歳で引退し、一般家庭に引き取られて第2の生活を始めます。ミロの引退を知った時、すぐに『私が引き取ろう』と思いました。即決した明確な理由は分かりませんが、小学生の時に両親が飼っていたラブラドールレトリーバーに似ていることも理由です。それ以上に、ミロに対して言葉では表せない運命的な縁を感じたのだと思います」

ミロを引き取り、家庭犬としての飼い主になることを決めた山本さん。ただし、学内犬の引き取りは条件が厳しく、留守番を強いることになる当時の生活環境では引き取りが認められなかったそうです。

「そこで考えたのが、ミロと同伴出勤ができる会社を探すことでした。インターネットで調べた結果、見つけたのがフリーステッチ社だったんです。10年以上前からオフィスにペットがいると知った時は、もうここしかないと思いました。採用面接の時は面接官の方に『本当にミロと同伴出勤してもいいですか?』と何度も確認しました(笑)」

「まずは私たちが同伴出勤尾魅力的な前例になることを目指しています」(山本さん)

面接でミロとの同伴出勤をアピールした山本さんの熱意は、同伴出勤を望む飼い主の多さを面接官に伝えることにもなりました。その後、社内で同伴出勤の事業化を目的とした「ドッグフレンドリーオフィスプロジェクト」が立ち上がり、山本さんが担当者に任命されたのです。

「ペットにフレンドリーな職場といっても、安全面や衛生面の管理をはじめ、動物が苦手な社員やアレルギーへの対応など、解決すべき問題点が多くあります。まずは提案企業である私たちが魅力的な前例になることで、プロジェクトに説得力が生まれると思っています」

今後は、「ペットにフレンドリーなオフィスにしたいけど、何から始めればいいか分からない」「オフィス内でペットと同居するにあたって、どんな注意や工夫をすればいいか分からない」といった悩みを持つ企業へのコンサルティングも展開していきたいと話す山本さん。ペットが社員としてオフィス内に溶け込むフリーステッチ社が発信する「ドッグフレンドリーオフィスプロジェクト」の展開に注目です!

告知

フリーステッチ社では「ドッグフレンドリーオフィスプロジェクト」に関するアンケートを実施しています。ペットを飼いながら働けるオフィス作りの普及に関するご意見をお寄せください。

プロジェクトの導入に関するお問い合わせ先:☎ 03-6910-5730 ✉ info@freestitch.jp